輪島塗の説明 ホーム

重要無形文化財として、世界でもその名が知られる輪島塗は、数百年以上の歴史を持ち、丈夫で美しい高級実用漆器として日本全国の人々に愛用されてきました。輪島塗の丈夫さは、高価な漆や67の職人の手間を惜しまずに100以上にもおよぶ工程の中で丁寧な漆塗を積重ねることより生まれます。また、沈金や蒔絵による華麗な模様付けは、輪島塗を実用ばかりでなく芸術品へと高めてきました。

輪島塗の工程は大きく分けて24区分になります。

輪島塗の工程
二十四区分

1.木地(きじ)
2.切彫(きりぼり)
3.刻苧(こくそ)*
4.木地固め
   
(きじかため)
5.木地磨き

   (きじみがき

6.布着せ(ぬのきせ)*

7.着せ物削り
   (きせものけずり)
8.惣身付
(そうみつけ)
9.惣身磨き

   (そうみみがき)

10.一辺地付

   
(いっぺんじづけ)*
11.一辺地研ぎ

   (いっぺんじとぎ)*

12.二辺地付

   (にへんじづけ)
13.二辺地研ぎ
   (にへんじとぎ)

14.三辺地付け

   (さんぺんじづけ)

15.三辺地研ぎ

   (さんぺんじとぎ)

16.めすり
*
17.地研ぎ
(じとぎ)*
18.中塗り
(なかぬり)*
19.中塗研ぎ (なかぬりとぎ)*
20.小中塗
(こなかぬり)
21.小中塗研ぎ
  
拭き上げ
   (こなかぬりとぎ)(ふきあげ)*

22.上塗
(うわぬり)*
23.呂色
(ろいろ)*
24.加飾(かしょく)
   蒔絵(まきえ)*
  沈金(ちんきん)*
*説明

*刻苧:切彫した部分へ、木粉と糊漆を混ぜた刻苧漆を詰め、平らにして補修する。

*布着せ:椀の縁や高台など薄く壊れやすい所に、糊漆で布を貼り補強する。布は麻布や寒冷紗(かんれいしゃ/粗い木綿布)を使う。この工程は輪島塗を丈夫にした原因の一つ。

*一辺地付け:珪藻土を蒸し焼きし、砕いてふるい分けた「輪島地の粉」と生漆と米糊を混ぜた一辺地漆を、ひとつの面毎に何回かに分けて、ヘラを使って全体に塗る。地の粉は粗さにより、一辺地粉、二辺地粉、三辺地粉とふるい分け、この地の粉も輪島塗を丈夫にする原因の1つ。

*一、二、三辺地研ぎ:砥石や粗いサンドペーパーを使い全体を軽く磨く。

*めすり:水練り砥の粉と生漆を混ぜた錆漆を薄く塗り、肌を細かくする。

*地研ぎ:全体を砥石で丁寧に水研ぎする。

*中塗:全体に中塗漆を刷毛で塗り、湿らせた塗師風呂に入れて乾かす、小中塗も同様。

*中塗研ぎ:青砥石または木炭で水研ぎする、小中塗研ぎも同様。

*拭き上げ:上塗を美しく仕上げるために、手で触った跡や汚れを丁寧に拭き取る。

*上塗:最上質の上塗漆を、内側と外側の二回に分けて、刷毛目やほこりを付けないように丁寧に刷毛で塗る。作業中に付着したほこりを丹念に拾い上げ、上塗は漆が垂れないように回転風呂に入れて乾かす。

*呂色:上塗をさらに平らに研ぎ、磨き上げてツヤをあげる。最後は職人の手の平や指先で磨きあげる。

*加飾(蒔絵):
に漆をつけて絵を描き、金粉・銀粉などを蒔付けて、固まった後で、研いだり、磨いたりして光らせる。漆を盛り上げて立体的な絵を描いたり、美しい貝殻をはめ込んだり、多彩な技術がある。

*加飾(沈金):ノミで線や点を彫りながら絵を描き、薄く漆を塗って拭き取る、金箔や金粉を彫った所に入れる。